健康に配慮した飲酒に関するガイドライン
健康に配慮した飲酒に関するガイドラインが厚生労働省から発表された。
【ガイドライン公表】アルコール1日に男性40g・女性11g以上で脳梗塞発症リスク 大腸がんは男女とも1日に20g以上 厚生労働省 (msn.com)
ガイドライン策定の背景には、近年のいわゆるストロング系といわれるチューハイの浸透もあるのだろうか。
安価であることから手にしやすく、人工甘味料による甘さがアルコール度数の体感を薄め、飲酒量も増え、飲むスピードも速くなる。
若者のアルコール離れ、といわれつつも、慢性的に飲酒をしている人たちはこういったストロング系の登場により依存に陥る人も少なくないかもしれない。
飲酒は心房細動といわれる不整脈の発症リスクとなる。
心房細動は決して珍しい不整脈ではない。DJ KooさんのCMもちょこちょこ見かけるようになった。
心房細動があることで脳梗塞発症リスクに応じて、抗凝固薬の適応を考える。
アブレーションといわれる心房細動を止める治療を行う人もいる。
もちろんお酒の耐性は人それぞれであり、ガイドラインを全員に一律に適応すべきというものではないのだが、「飲まないに越したことがない」といったところだろう。
私も酒は嗜むが、週末の1-2日だけにしている。
もっと若いころには毎日のように飲んでいる時期もあった。
上にあるような疾患発症を懸念して控えているというよりは、いつの間にか飲酒量が減っていた。時々しか飲まないとお酒の耐性も下がり、昔ほどは飲めなくなったという実感もある。
ただ、一切飲むな、と言われると...それは正直厳しい笑
飲酒習慣のある人における、禁酒のストレスによる各疾患の発症リスクはどうだろう?
そんな研究はなく、結局は何事も適量にしましょう、といったところか。
転職
近年積極的に転職活動しようという風潮がある。
医者の世界もリクルートやm3といったエージェント経由で様々な条件で転職先を探すことができる。
私も数年前に転職エージェントに今の病院を紹介してもらった。
私は卒後からずっと大学病院とその分院に勤めていたので、エージェント経由で転職を勝手に進めていたことについて、教授を含めた上級医から若干の叱責もあった。
しかし概ね円満に事は進み、無事に今の職場に移ることができた。
私が転職した理由としては、
①医師としてやりたいことが増えた。
②収入UP
主にこの2点だ。
他職種でもこの2点で転職を決める人が多いのではないだろうか。
①について
私は内科医であるが、腎臓領域においては内科医師が透析のためのシャントの手術やPTAといった治療を行うことがある。
もともとの大学病院ではそういった内科/外科との役割分担がきっちり分かれていて、教授の意向もあり内科が外科的な処置を行うことは少なかった。
私自身としては後期研修医を終え、徐々にこれらの手技も身に着けたいという気持ちが高まっていたことから転職を決意した。
②について
大学病院というのは一般的には薄給だ。
いわゆるバイトをしないと市中病院並の給与は得られない。
バイトについても医局から割り当てられるものに限られていた。
これらを踏まえ現在の職場に決めた訳だが結果としては非常に満足している。
①②ともに十分に満たされている。
転職した後に、①②以上に「他病院で経験を積む」重要性を痛感した。
なぜならば病院というの施設毎の違いがかなり大きいからだ。
エビデンスに基づいた治療として、どんな病院であれ大抵は同じベクトルであたることが多い。
しかし、エビデンスのみでは確立されていない領域も多数あるのが医療である。
そのため施設毎によって治療方針が変わるケースもある。
大学病院では若手に裁量権があまり与えられないこともあり、私もやきもきした思い出がある。
どんどん攻める治療をする施設もあれば、有害事象のリスクを考慮して早めに治療を撤退する施設もある。
こういった違いは学会や勉強会などで見聞きはするが、一つの施設にずっといるままでは実際に経験することはできない。
見聞きしたことがある、というのと自ら考え処方する、というのには大きな違いがある。
この経験という点は医者のみならず他職種でも同様なことが言えるだろう。
転職することで知らない世界を知ることができる。コンフォートゾーンから抜け出す。
これだけでも十分な価値がある。
透析とは
腎不全が末期になると透析が必要になる。
腎臓とは体の中で何をしているのだろうか?
腎臓の機能
腎臓の機能として、
①尿を作る。
②血液を作る。
③骨を作る。
①はもちろん有名だと思うが、②、③も体にとって必須の機能である。
①尿を作る
尿として体の水分のバランス、カリウムなどのミネラルのバランスを保ち、体にとって不要な毒素を排泄する。
腎不全が進行してくるとこれらが破綻してしまうことで体が浮腫む、高カリウム血症、尿毒症といった症状が出現する。
②血液を作る
腎臓からエリスロポエチンといわれる造血のために必要なホルモンが産生される。
腎不全になるとエリスロポエチンが低下してしまい腎性貧血としてHbが低下してくる。
かつては輸血以外に対処法がなかったが、今ではエリスロポエチン製剤を外来でも皮下注射で補うことができる。
③骨を作る
腎臓はカルシウムやリンといったミネラルのバランスも調整している。
ビタミンDを体内で活性化する作用もあり、こちらも腎不全に伴い低下してくる。
透析患者さんは骨粗鬆症になるリスクが健常人の何倍も高い。
これらを24時間365日に渡って、休まずに行っているのが腎臓である。
腎不全が進行してくるとこれらの機能が低下してくる。
末期にならなければなかなか症状が出にくいが、採血でのeGFRが一桁に差し迫ってくると透析が視野に入る。もちろん症状が出現するかどうかは併存疾患などにも左右され個人差も大きいので一概にeGFRのみでは語れない。
よくある透析を始める症状や検査結果としては、
・浮腫みにより体重がどんどん増え、利尿薬が効かなくなってきた。
・皮膚の痒み、食欲低下、気持ち悪い、といった尿毒症が疑われる症状。
などなど。
透析を簡単に説明すると、
血管に2か所針を刺す。1か所から血液を体の外に取り出して機械を通して毒素や余計な水分を取り除いた上で、もう1か所から血管内に戻す。
これを週3回(月水金or火木土)、1回4時間というスケジュールで行う。
この頻度、時間で透析を行っても健常の腎機能の数%しか代わりにならないため、食事制限や水分制限が必要になる。
シャントとは?
通常採血をしたり、点滴をする血管ではたくさんの血液を取り出すことができない。
そのため動脈(血液がたくさん流れている血管)と静脈をつなぎ合わせることで太く発達したシャントといわれる血管を作る必要がある。
シャントは1時間前後の局所麻酔で行う手術であり、施設によっては日帰りで行うところもある。
透析に使えるようになるにはある程度シャントが太くなる必要があり、術後1-2週間は最低でも待つことが多い。
血液透析以外に腹膜透析や腎移植といった腎代替療法の選択肢があるので、透析の話が出てきた際には主治医にそれぞれのメリットデメリットを聞いていただければと思います。
糖尿病の初期症状
糖尿病の初期症状
糖尿病の症状として有名なものは、口渇、多飲、多尿、体重減少がある。
喉が渇く、トイレが近い、食べているのに体重が減っていく。これらの症状が出てきたら早めの受診をお勧めする。
さらに気をつけるべきは、症状が出始めた=発症初期、とは限らないことだ。
症状が出始めてから病院を受診した場合、発症から数週~数か月経過してしまっていることもある。
たまに患者さんでも上記の症状が出始めたからもしばらく放置していまう人もいるし、人によっては症状が前面に出ない方もいる。
症状が出現前の段階で早期発見・早期治療介入のためには定期健診などで拾い上げる他ない。
空腹時血糖やHbA1cが高めになってきたという場合には要注意。
糖尿病って治りますか?
糖尿病は治るものではない。
食事運動療法の介入により、治療薬が不要となることはあるが糖尿病であることは変わりない。
薬はやめられた=糖尿病が治った!と勘違いせずに定期的な通院 or 健診での経過観察は必須である。
稀に「数年前健診で糖尿病と言われ薬を飲んでいましたが、その後数値が良くなったので薬もやめられて通院もやめました」という患者さんがいる。
その後になって症状が出始めて再度受診した際にはHbA1c 10%超え、網膜症や腎症などの合併症も出現しているというパターンもある。
糖尿病で足が腐る?
糖尿病足壊疽というと足を切断しなければならない恐ろしい疾患というイメージが先行している。実際に恐ろしい疾患であることに間違いではないが、基本的には慢性経過で徐々に進行するものである。
医療機関受診歴が乏しい人や糖尿病のコントロールが不良のまま何年も放置している方が多い。
何事も定期健診にて早期発見、早期治療が重要。そして、その後良好なコントロールを続けることが何より大切だ。
糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病に関しては、治療といっても、よほど重度でない限りは食事運動療法からまずは介入することが多い。
気になることがあればかかりつけ医 or 私のDMでも相談お受けいたします!
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医師の過労死問題
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研修医は深夜帯の勤務が免除される病院もある。
私はちょうど過渡期であったように思う。
研修医が上級医を評価するシステムも同時期に始まったのだろうか
とんでもないハラスメント麻酔科医がいたので低評価をつけてコメ
今の職場でも勤怠記録はデジタルでつけているが厳密なものではな
ストレスチェックのためアンケートを受けるが、アンケートが未提出です、とたびたび催促されてむしろそれがストレスになる。
幸い私の診療科は人数にもゆとりがあり、
しかし外科系の多忙な診療科によっては、
先に書いた通り、
とは言っても、
自己研鑽といえば聞こえはいいが、「働かされている」
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私の一つ上の先輩は、大学院に入ったが、
しかも院生となると給与は減るどころかむしろ授業料が生じるのだ
ストレスに耐えすぎて自分ではコントロールがつかなくなってしま
こういった医師がいる一方で、
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救急車たらい回し - 別に僕は何でもな医師。 (hatenadiary.jp)
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