別に僕は何でもな医師。

中堅内科医の独り言

FIREという考え方

一時流行ったFIRE;Financial independence, retire ealry

資産運用などにより、経済的独立と早期リタイアを目指す考え方。

 

ここ最近の物価高騰によりFIREは息をひそめつつある。

 

医者の中でもFIREを目指したい人間はいると思う。

私は結婚して家庭もあるのでFIREは現実的ではないし、今の仕事に魅力を感じているので早期リタイアするほどに疲れてはいない。また、生活水準を落としてまで早期リタイアしたいとは思わない。

 

しかし、現在は医者になって早々に美容系に進んだり、クリニックを承継、開業したりする人もいる。かつての医者はそうではなかったと思う。

医局の縛りも強かっただろうし、40歳頃までは中~大病院に勤め、部長職ぐらいまで昇進し、その後にクリニックを開業する。こういったケースが多いだろう。

若くして20-30歳前半で開業する人は少数派であった。

私も30代半ばであり、色々と悩むことはある。

 

それはさておき、私も医者になりたての頃からやっておけばよかったなぁと感じる資産形成についてお話しよう。

医学生、研修医、若手医師の目に留まれば参考にして欲しい。

 

まずこれは医者に限らずだが、生活口座と資産運用の口座の2つ作成すべき。

病気、ケガで稼ぎが減る、急な出費が出てくる場合に備えて、生活口座には200-300万程度を確保しておく。(家賃、生活費などで必要となる半年~1年分は確保)

残りはすべて資産運用口座へ入れてしまう。

勤務先によっては口座を分けて振り込んでもらえたりするのでそれを利用する。

 

研修医が終わり、3年目4年目頃から外勤(バイト)が増えてくる。

もちろん医師の働き方改革が始まるため、このバイトにも規制がかかってくると思われるが。

常勤先とバイト先とで口座をわけるのもよい。常勤先は生活口座、バイト先は資産運用口座といった具合に。

資産運用口座に溜まったお金はすべて投資に回す。NISA枠、iDeco枠はフル活用するのはもちろんだが、枠外でもどんどん投資すべき。

何も考えずにVT一択でも良いと思うが、独身で生活にゆとりがある人は個別株投資をしてもいいと思う。

私も個別株投資を始めたこともあったが、始めた当初は株の値動きが気になって仕事に身が入らなかった笑 そのため低リスク低リターンの投資先に結局落ち着いている。

 

私の3-4年目の年収は、常勤先(大学病院)から500万弱、外勤先から200-300万だった。

 

当時独身の私は資産形成のことなど何も考えておらず、好きなものを好きな時に買って、飲み会にもたくさんお金を溶かしていた。

ギャンブルはやっていないが、それなりの収入があるのに貯蓄はほとんどなかった。

 

大学病院時代には自分でバイトを探すことは禁止されていた。(私の医局だけだったかもしれない。他の医局の先生は普通にやっていた)

しかし結婚して妻からもっと稼げと尻をたたかれ、分院に移動してから自分で当直バイトを見つけそこでも収入を増やした。子どもが幼児教室で時間を共にできない休日にもバイトを入れまくった。

結婚してからは私の収入はすべて生活口座に入れ、300万前後をキープするようにしているが、それ以上の余剰はすべて株などに投資している。妻の給与もほとんど投資に回している。

 

医者のバイトというのは忙しさにある程度比例して給与も増える。

ほとんど夜中に呼ばれない、いわゆる寝当直では4-5万程度が多いが、2次当直のバイトであれば10-15万程度。腎臓内科や透析科であれば、それぞれの病院と関連のあるクリニックに透析バイトもあるが、これは大体7-10万ぐらいといったところ。

独身で休日にすることがないのであれば、ガンガン当直バイトを入れてしまってもよいだろう。30歳半ばだが、2次救急バイトの翌日は疲れてしまい使い物にならないこともあるので、若い内ほど忙しいけど高収入なバイトをすべきだと思う。

 

以上、結婚する前からこんな感じでやってればよかったなぁと思うことでした。

独身の医者であれば、完全なFIREは無理でも、月に数回のバイトだけやる、サイドFIREは達成可能だ。働き方改革でバイトが規制されるようになったら恐ろしいが...

しかし現実問題、バイトがこないと回らない病院があるのも事実。

闇バイトが増えることになるのだろうか。